繁華街にある精神科医は初診がパンク状態!?     【精神科医に聞く】コロナ禍における精神科業界の現状

コロナウイルスの蔓延により、精神的ダメージを抱える人が増加していると聞きます。

実際どのような状態の人が、何の原因によって精神科の扉を叩くのでしょうか。

彼らは「コロナウィルスに感染するのが怖い」のでしょうか?

それとも……

また、「コロナ禍」の精神的ストレスから受けるダメージを、少しでも軽減するにはどうすればよいのでしょう。

現場の状況をゆうメンタルクリニック横浜院・院長の松本拓也先生にお聞きしました。

Q・最近の「コロナ禍」で、精神科を訪れる方に何か変化はありましたか?

A・コロナ感染そのものよりも、『社会的影響』を受けていらっしゃる方がほとんどです。

具体的には水商売、飲食、対面でのコミュニケーションが必要な仕事などの方が失業状態になり『生活できない』苦しみから適応障害となって、来院されます。

いつも精神科仲間で情報をやりとりしているのですが、今、八方ふさがりでうつ状態になった人が全国の精神科に殺到しています。

大阪繁華街にある精神科は、初診患者でパンク状態だそうです。

Q・しかし「生活できない」とは解決困難なストレスですね

A・ですからやっとの思いで精神科に来ても、その後継続して通うお金がないんですよね。

せっかくこちらに助けを求めてきて下さった人ですから、なんとかできるかぎりのことをして援助したいとは考えています。

Q・たとえばどのようなことでしょうか?

A・場合にもよりますが 薬は使用しない、あるいは必要最小限に留めるのはもちろん、『環境調整』のための方策を患者さんと一緒に懸命に考えていきます。

うつ状態では心が健康な状態より頭が回りにくくなってしまうので、書類作成方法や諸制度などわかりやすく解説している情報サイトなどを調べ、各々に有用なものを紹介しています。

またカウンセリングなど、費用の面も含め、我々が提供できるサポートを患者さんにしっかり説明し、必ず相談した上で必要なものを利用していただくようにします。

Q・社会不安に煽られて依存症も増加しているようですが?

コロナ禍は、アルコール依存を確実に増やしています。

理由は在宅ワークの増加、オンライン飲み会の普及、飲む以外にやることが無くなった、など様々ですが、中には生活苦という現実から目を背けるためにアルコールに走るケースも少なくありません。

原因が原因だけに解決することは極めて難しいですが、少しでもこの苦境を乗り越えていただくために腐心しています。

Q・最後に、先生は患者さんに何とお声がけされてらっしゃいますか?

A・「『もうだめだ』と思い詰めないで。手段はきっとまだまだあります

必ずこの苦しみに、救いは来ると信じてください。視野を広げ、今できることを一緒にさがしましょう。

かならずこの状態は収束すると信じて視野を広く持つように、と今日も患者さんに何度も言いました。

Q・今後もし、この状況が長引くとしたら、どのようなことが危惧されるでしょうか?

A・非日常の環境に長く置かれることによるストレスで適応障害、不安障害の方は増えるでしょう。家族の距離が近くなりすぎ、家庭での問題が表面化するかもしれません。医療者のPTSDなども心配です…。

いずれにせよ、精神科の需要は非常に高まるのではと。

そうならないことを祈っています!

いつかは好転すると信じて、視野を狭めることなく生きよ」というアドバイス、コロナ禍の現状を生きる者はだれしも、肝に銘じておきたいものです。

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